FAVORITE MUSIC

ROY ORBISON
TITLE
MYSTERY GIRL
JACKET
REVIEW
 '56年にデビューを果たし、'60年代前半には"Oh, Pretty Woman"等全9曲もの全米TOP10ヒットを飛ばしたRoy Orbisonが、長い低迷期の後、彼をリスペクトするJeff Lynne(ELO),Tom Petty,George Harrison(Beatles),The Edge & Bono(U2)等の手厚いサポートを受けて制作したアルバム。'89年発表。
 いずれの曲もRoyのヴェルベット・ボイスと称された艶やかで美しくも、どこか物悲しいボーカルを最大限に生かすべく練り込まれた印象が強く、冒頭曲でシングル曲にもなった"You Got It"や"A Love So Beautiful","She's Mystery Girl To Me")等は何度聴いても胸が締め付けられる名曲に仕上がっている。
 残念ながら今作の発売を待たずしてRoyは帰らぬ人となってしまったが、見事今作は全米5位にチャートイン!! 享年53才。不謹慎を承知で言うが、こんなカッコ良い散り際はそうあるものじゃない。Thanks,Roy!! R.I.P.
THE SHIRELLES
TITLE
WILL YOU LOVE ME TOMORROW
JACKET
REVIEW
 The Shirellesが'58年〜'60s初期に残した楽曲を集めた全18曲入編集盤。
 後にデビューしたRonetts,Crystals,Shangri-las等と比較すると圧倒的にオールディーズ感が強いサウンドながら、'61年に女性コーラス・グループとして史上初の全米チャート第1位 に輝いた "Will You Love Me Tomorrow"やJohnny Thundersがソロアルバムにて取り上げた"Baby It's You" ('62年発表)等憂いを帯びたドリーミーなメロディは今聴いても色褪せない魅力を称える。
 ちなみにDollsの東京公演前にThe Shirellesの曲が何曲も流れていたことからもわかるように、彼女達がDollsのメンバー達のアイドルであったことは明白なところ。
THE RONETTES
TITLE
THE BEST OF THE RONETTES
JACKET
REVIEW
 The Ronnetsが天才プロデューサーPhil Spectorの下で'63〜'69年に残した珠玉の名曲を集めた全18曲入編集盤。
 Veronica(a.k.a. Ronnie Spector)のコブシをきかせたハスキーな歌声と効果的なコーラスワーク、シンプルなコード進行を使ったとびきりドリーミーなメロディ、Phil Spectorの手による迫力のモノサウンド、"Wall Of Sound"と称される躍動感溢れる音の洪水のいずれをとってみても超一流!!'60sガールズグループの最高峰であるのは言うに及ばず、今後も時代を超えて愛され続けることであろう永遠のマスターピース。
 今作にも収録される「Be My Baby」,「Baby, I Love You」,「(The Best Part Of) Breakin' Up」,「Is this What I Get For Loving You?」が後にそれぞれJeff Dahl,Ramones,Devil Dogs,David Johansenにカバーされる等、我らがロックンローラー達からの支持も絶大。
CAPTAIN SENSIBLE
TITLE
REVOLUTION NOW
JACKET
REVIEW
 Captain Sensible(ex.Damned )が'89年に発表したソロ通算3枚目となるアルバム。
 青春ど真ん中なサーフインスト「Smash It Up(Pt.4)」やRat Scabies,Paul Gray(ex. Damned)を迎えてサイケに疾走する「A Riot On Eastbourne Pier」等、ストレートなバンドサウンドで攻める曲も僅かにあるが、全般的には今となっては懐かしさすら感じる極めて'80sな電子音を一大フィーチャーしたエレポップ・サウンドを展開。過剰な宅録マニア度(?)が少々鼻につく場面もあるが、天才Captainならではのとびきりラブリー&ドリーミーなメロディは今作でも健在!! 曲調も実に多彩で、ファンク、モータウン、ガレージまでも自由奔放に料理してみせるその引き出しの多さにはただただ感心するばかり。
CAPTAIN SENSIBLE
TITLE
THE MASTERS
JACKET
REVIEW
 '96年に発表したアルバム『Mad Cows & Englishman』に2曲のライブ音源(「Happy Talk」,「Wot 1」)を追加した再発盤('98年発表)。
 CaptainがDamned、ソロ時代を通じて、そのハチャメチャなキャラクターの下、優れたメロディメーカーとして数々の名曲を紡ぎ出してきたことは語られることこそ少ないが、明白な事実である。
 今作においてもCaptainのポップ職人ぶりは遺憾なく発揮されており、伸びやかでドリーミー、そして哀愁を湛えつつもどこかコミカル、というまさにCaptain流変幻自在な楽曲が所狭しと並ぶ。更にはその完璧なまでのキャッチーさを携えた極上のメロディばかりでなく、Captain自身のほのぼのした歌声とツボを押さえたアグレッシブなギターも最高潮の大充実盤!!
 ちなみに収録曲「Neverland」はDamnedの最新アルバム『Grave Disorder』で再演されることに。
SOCIAL DISTORTION
TITLE
SOMEWHERE BETWEEN HEAVEN AND HELL
JACKET
REVIEW
 Mike Ness率いるL.A.郊外のオレンジ・カウンティ出身の古参パンクバンド、Social Distortionが'92年に発表したメジャー移籍後2枚目となる4thアルバム。
 そのカントリー、ロカビリー、ブルース等ルーツミュージックを完璧なまでに消化した、泥臭くも骨太なサウンドは、凡百のバンドには出し得ない風格と貫禄に満ち溢れており、アメリカンロックの良心そのもの。Mikeの男気と哀愁に満ちたやさぐれボーカルも説得力充分で、ハートに染み渡ることこの上なし。ちなみに「Making Believe」,「King Of Fool」の2曲は'50sカントリーのカバーだが、ルーツへの深い造詣が成せる業か、他のオリジナル曲と比較して何の違和感もない仕上がりになっているのも凄い。
JASON AND THE SCORCHERS
TITLE
THUNDER AND FIRE
JACKET
REVIEW
 WildheartsのGingerもフェイバリットに挙げるナッシュビル出身の「カウ・パンク」バンド、Jason & The Scorchersが'89年に発表した3rdアルバム。
 彼らのカントリーをベースにパンクの疾走感とハードロック的ダイナミズムを絶妙に融合させたゴキゲンなR&Rは今なお新鮮であり、オルタナ・カントリーのルーツとしてのみならず、アメリカン・ルーツ・ミュージックの正統なる後継者としても再評価されるべきである。
 特にメンバーチェンジを経て発表された今作は、バッドボーイズ・シーン全盛という時代性もあってか、グラム的要素も取り入れた野心作となっており、Hanoi Rocksファンにも是非お奨めしたい素晴らしい内容となっている。(ちなみに今作発表後、バンドは一旦解散。)
JASON AND THE SCORCHERS
TITLE
A BLAZING GRACE
JACKET
REVIEW
 '93年にオリジナルメンバーで再結成したバンドが'95年に発表した4thアルバム。
 彼ら特有のR&Rは基本的に不変ながら、前作で見られたグラム風味は後退し、カントリー・クラシック「Take Me Home,Country Road」の爆裂カバーに代表されるように、パンキッシュな要素が強調された感じ。(ギターが歪み過ぎなのが少々ツライ。)
 余談だがサンクス・リストにGeorgia Satellitesのメンバーの名を発見したが、清らかな連続性を感じさせる何とも素敵な交流ではないか。アメリカン・ロック万歳!!
JESUS AND MARY CHAIN
TITLE
PSYCHOCANDY
JACKET
REVIEW
 彼らが1stシングル「Upside Down」と今作('85年発表の1stアルバム)によって提示した「フィードバックノイズとメランコリックなメロディとの融合」という手法が、数多くのフォロワーを生み出し、後のシーンの活性化に多大な影響を与えたことは、もはや語り尽くされた事実である。
 しかしながら、革新的とされたその音楽性は、決して'80年代半ばに突如として産まれたものではない。外界とのコミュニケーションを一切拒絶するかの如く覆い尽くされたフィードバックノイズの闇から漏れ聞こえる、簡単なコード進行による甘美なメロディは、Velvets,Stoogesから'60sガレージ&サイケまで先人達への強い愛情、憧憬を感じさせるもので、その辺りが凡百のフォロワー達との決定的な違いである。Jim Reidのニヒルな佇まいの歌声と、William Reidのギターから放たれる時に詩情すら感じさせる金属的フィードバックノイズも徹底してCool!
 とにかく「Sex Pistols以来の衝撃」なるキャッチコピーはもはや必要ない。「何もなかった」'80年代に産み落とされた一大問題作にして歴史的傑作である。
THE YUM YUMS
TITLE
SINGLES'N'STUFF
JACKET
REVIEW
 ノルウェーが世界に誇るポップパンク〜パワーポップ・バンド、The Yum Yumsが'94〜'00年に発表したシングル曲にコンピ盤参加曲、未発表曲を加えた編集盤。'03年に1+2 Recordsより発表。
 Ramonesのバブルガムポップ、'60sガールポップ、サーフミュージック趣味を更に掘り下げて、昇華させた泣き泣きのメロディとハーモニー、そして清々しくもパンキッシュな疾走感が全26曲(65分強、潔し!!)、衰えなく持続する奇跡的なソングライティング力にはただただ脱帽!! Joey Ramomeの声を更に甘くしたかのようなMorten Henriksonの声も個人的に好み。
 ちなみにMortenはDevil DogsのStevie BaiseやTurbonegroのメンバー達とThe Vikingsなるバンドを結成し、アルバムを発表したこともある模様。分かるヤツには分かるんだよな。
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