JET ROLLERS IN JAPAN

THE JET BOYS
TITLE
TEENAGE THUNDER
JACKET
REVIEW
 迷える若者達の人柱となって常に身を磨り減らし続ける愛すべきロックンロール伝道師、Ono-Ching率いるJet BoysJoe Alcohol & Nissy Ramone(現Hong Kong Knife)在籍時に発表した1stフルアルバム。('92年発表。Johnny & Jerryに捧げられた今作はキャプテン・レコードからのラスト・リリースとなった。)
 後の潔いほどのおバカぶり、ブチ切れた暴走ぶりは未だ希薄で、その被害妄想的な厭世観と脳天気なポジティブさをテーマとしたどこまでも青く、垢抜けない歌詞には少々気恥ずかしさを感じてしまうのも事実だ。しかしOno-Chingのギターは早くも国宝級の輝きを放っており、インスト曲「Teenage Thunder」での尋常ではないドライブ感、「I Want You」での本家本元が憑依したかのようなルーズな佇まい等、その存在感は圧倒的であり、鳥肌ものの格好良さ!! 
THE JET BOYS
TITLE
JUMPIN' JET FLASH !
JACKET
REVIEW
 度重なるメンバーチェンジ、Ono-Ching自身の不慮の事故等数々の試練!?を乗り越えて'99年に発表された2ndアルバム。(G.G.Allinカバーを含む全19曲&シークレット極寒ネタ入。)
 ハードコアなスピード感はそのままに、よりロックンロール度数を高めたその奔放かつ豪快なサウンドは、ややとっ散らかり感もあるものの、これぞJet Boys流と呼べる独自の爆走ガレージR&Rへと見事な変貌を遂げている。楽曲面でもSkinny Minnieがボーカルを取る2曲(爆裂ラモーン・ポップの「I'm Gonna Be You're The One」と胸キュンロリータ・ポップの「Break My Heart」)やサーフ&ガレージをJetに消化したインスト曲「Jet Kung-Fu危機一髪」等、よりキャッチーな一面も見せ始めており、ギタリストとしてのみならず、ソングライターとしてのOno-Chingの成熟ぶりにも注目したいところだ。
THE JET BOYS
TITLE
READY JET GO !!
JACKET
REVIEW
 懲りないメンバーチェンジを経て'00年に発表された傑作3rdアルバム。(Kissの「Rock'N'Roll All Nite」カバーを含む全20曲に加えて「11P.M.&ルパン」な味付けの隠しトラック入り。)
 今作ではDetroit〜HR的ニュアンスの重厚なリフが印象的な曲(「Wild,Drive,Jail,Vacant」,「Sex Animal」等)が新たに加わったことで、楽曲のバリエイションが更に充実!! 良質なプロダクションもあって、突き抜けたおバカぶりとブチ切れんばかりのハイエナジーさで暴走するJet Boys流ロックンロールは遂に完成を日を見ることになった。
 ちなみに今作発表後、またもやメンバー脱退のトラブルを抱えたものの、近頃ようやく完全復活を遂げ、順調に活動中とのこと。安定を良しとせぬ不惑のティーンエイジャー、Ono-Chingの今後に期待したいものだ。
VARIOUS ARTISTS
TITLE
UP RISING
JACKET
REVIEW
 '93年にBMGビクターからリリースされた当時のストリートパンク・シーンで活躍していた10バンドの音源を集めたコンピレーション盤(全15曲収録)。
 Joe & Nissy在籍時のJet Boysは「Heaven Or Hell」,「I'm Alive」(Joe作のこの曲は後にHong Kong Knifeでセルフカバーされる。)の2曲を提供。いずれも後のサウンドに繋がるハードコアでガレージーな音楽性を見せ始めているのが興味深いところ。硬質に仕上がったプロダクションが超cool!!
 他にはZett,Monsters,Magnets,Nickey & The Warriors等も流石の貫禄を見せつけているが、個人的に最大の収穫は何と言ってもStripper!!そのザクザクと切り刻むギター・カッティングに先導されるチンピラ度100%のR&Rは最高に刺激的!! またJudy & Maryの爽快かつキャッチーなラモーン・パンクも既にメジャー感が漂っており、後のブレークを予感させるに充分。
VARIOUS ARTISTS
TITLE
HAPPY BIRTHDAY,BABY JESUS VOLUMES 1& 2
JACKET
REVIEW
 米国のSympathyレーベルから'93&'94年に発表されたX'mas企画コンピレーション盤10インチを2枚組CD化した作品(全28曲。'99年発表)。
 Devil Dogs,Rocket from the Cript,Humpers,New Bomb Turks,Supersuckers,Muffs等ガレージ&パンク系の有名どころ以外にもブルース、サーフ、ギターポップ、インダストリアル等、バリエイションに富んだ音源が収録されているが、散漫な印象は皆無で、それぞれのバンドが企画の趣旨に添ったドリーミーでハッピーな感覚に満ちた楽曲を提供しているおり、単純に楽しめる。
 CD化の際に追加された6曲の内1曲がJoe & Nissy在籍中のJet Boys'94年末にレコーディングしたという「Merry Christmas,Fuck You」!!Ono-Chingのギターソロの音量が低いミックスは少々残念だが、女性ボーカルKoyをフィーチャーしつつ、オールディーズ感が漂うイントロ部分から一気に加速する極めてファンな楽曲に仕上がっており、聴き応え充分。
VARIOUS ARTISTS
TITLE
アトミック番長!!! GARAGE DYNAMITES
JACKET
REVIEW
 '97年にwea japanからリリースされた日本のガレージ・シーンを代表する8バンドの音源を集めたコンピレーション盤(全17曲収録)。
 Denny & Skinny-Minnie在籍時のJet Boysは「Destroyer」,「I'm Trash」の2曲を提供。いずれも『Jumpin' Jet Flash!』に収録された再録バージョンと比べると、未だブチ切れ度、ハイエナジー度ともに不充分で、正直迫力不足感は否めないが、独自の爆走ガレージR&Rの完成前夜を思わせるコンパクトかつキャッチーな楽曲は魅力的。
 他にはMad 3,5.6.7.8's,Charlie & The Hot Wheels,Gyogun Rend's,Hong Kong Knife等の楽曲を収録。我が国のガレージ・シーンの層の厚みを改めて実感!!
V.A. FEATURING 間 寛平
TITLE
曲頂戴!
JACKET
REVIEW
 間寛平がインディーズ・バンドのリハーサル・スタジオに突撃し、その場で無理矢理「曲」を作らせては共演する、というイノマー(オナニーマシーン)発案による画期的な企画、その名も「曲頂戴」企画の集大成的意味合いを持つ全10曲入アルバム('00年発表)。
 我らがJet Boysは"アメマ2000"にて遂に間寛平との夢の共演を果たす。
1分強のシンプル極まりない楽曲ながらノリ一発のパワフルな演奏は侮り難し。間寛平のボーカルと渡り合うOno-Chingの「アメマ」絶叫&サンダース・リックもワイルドに響き渡る。ジャケ絵も当然ながらOno-Ching作!!
VARIOUS ARTISTS
TITLE
A CASE OF RFTC JUNKIES
JACKET
REVIEW
 '05年に惜しくも解散したサンディエゴの重要バンド、Rocket From The Cryptの日本発トリビュート盤。'03年リリース。
 BBQ Chickens,Mad3,Kemuri,Retro Gretion,Bloodthirsty Butchers等、ジャンルを越えたアーティストが集結する中、我らがJet Boysは"Lipstick"のカバーを披露。原曲をスピードアップしてオノチン・リックを塗しただけのやっつけ仕事と侮ることなかれ。Bメロからサビ(ギターソロ)へと一気に突き抜ける展開に魂が揺さぶられる奇跡のキラーチューンに仕上がってしまっているのにはもう降参するしかない。
 ちなみに今作でのオノチンは敢えて絵心を封印し、顔面を包帯でグルグル巻きされてジャケ写に登場。素晴らし過ぎる!!
オナニーマシーン
TITLE
恋のABC
JACKET
REVIEW
 “ガラスの中年”、“全裸の妖精たち”の異名をとる、オノチンのサイドプロジェクト?、オナニーマシーンが'02年4月に発表した1stアルバム(全7曲)。
 全ての作詞作曲をフロントマンであるイノマー(Vo.&Ba.)が手がけるが、そのストレートなシモネタが炸裂する歌詞は強烈そのもので、試聴するステージが極めて限定されてしまうのは個人的には非常に残念なところだが(笑)、曲調はBlue Hearts以降の日本語Punk的キャッチーさを伴っており、単純に聴き易い。しかしながら、特筆すべきはやはりオノチンのギターワーク!!バッキングからソロまで、如何なる曲においてもそれと分かる音色を響かせる職人芸ぶりは、もはやSteve Jonesの領域に到達していると言っても決して過言ではない。機会があれば是非オノチンによるDolls,Pistols等を採り上げたカバーアルバムを聴いてみたいところだ。
オナニーマシーン
TITLE
彼女ボシュー
JACKET
REVIEW
 来る3/24には3枚のフルアルバムを同時リリースするなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続けるオナニーマシーンが'02年11月に発表した2ndアルバム(ライブ音源2曲を含む全13曲)。
 基本的にはセンセーショナルな歌詞をキャッチーなメロディに乗せた前作同様の路線ながら、今作では映画音楽、沖縄民謡、そしてラップまでを雑多に取り込みながら、より楽曲の幅を広げようと試みた印象が強い。その手法については少々強引と思われる節もあるが、オノチンのJohnny Thundersへの熱いリスペクトが伝わる"僕だけの七日間戦ズリ"と情けなくも前向きな歌詞と哀愁のギターが奇跡的融合を見せる4畳半Punk"あの人"は彼らの新境地とも呼べる成果を上げている。
VARIOUS ARTISTS
TITLE
DVD ROCK魂! 〜PUNK編〜
JACKET
REVIEW
 イノマー氏が案内人となり国内の新進バンド11組を紹介する企画DVDでトリをつとめるは、オナニーマシーン!!(ジャケ絵ももちろんmade by オノチン画伯!!)
 映像化不可能と言われた(?)オナマシのハチャメチャなライブが手軽に鑑賞できるのは嬉しい限りだが、案の定、最後半部分の映像はカット・・・(笑)。ちなみに収録曲は「恋のABC」他1曲。
THE REMAINS
TITLE
TOO MUCH TO LOSE
JACKET
REVIEW
 日本が誇るもう一つの才能、Hiroshi氏率いるRemainsが'94年に発表した1stアルバム。
 生真面目なほどルーツ志向な本格派サウンドを聴かせる彼らであるが、とにかくJohnny Thundersリスペクト度の高いHiroshi氏のギターが全編を通して冴え渡っており、貫禄の格好良さ。(特にStonesカバー「Gimme Shelter」でのそれはJohnnyとCheetah Chromeが合体したかのような驚愕のスリリングさ!!アレンジを含めまさにDead Boys風に仕上がっている。)
 また前述した曲の他5曲がカバー曲(Iggy,Bowie,Jeff Dahl,Dolls,Misfits)となっているが、先人達への深い愛情とリスペクトがなせる業か、その秀逸なカバーセンスには驚かされる。
 オリジナル曲でも「Chinese Rocks」風の豪快なリフが炸裂する「Overdose」等の名曲があるものの、歴史的名曲の名演カバーと並べるとやや分が悪いか。
THE GOLDEN ARMS
TITLE
GIMME SOME LIPS
JACKET
REVIEW
 バンド名をRemainsからGolden Armsに変更後、'98年に発表されたアルバム。(今作にはHong Kong KnifeのJoe Alcohol & Little JohnnieFreddy Lynxx,Jeff Dahl,Lipstick Killers等蒼々たる面子がゲスト参加している。)
 アコースティック&スライドギターを駆使する等より幅を拡げたオリジナル楽曲群は聴く応えあるが、ゲストを招いてのジャム・セッション的色彩も強く、やや録りっぱなしの感も。またゲストにリードを任せる曲が多いが、個人的にはもっとHiroshi氏のキラー・ソロを堪能したかったところだ。
 しかしながら、Johnny関連からStones,Stooges,Flesh For Luluまでを取り上げた恒例のカバー大会はもうゴキゲンという他無く、特に疾走する「Ask Me No Questions」での殺人的なセンスの良さといったら・・・。(P.PerrettパートはやはりNaruzy氏担当か?)
LIPSTICK KILLERS
TITLE
A PORTRAIT OF FLOWER THIEF
JACKET
REVIEW
 Freddy Lynxx,Kevin K等との交流が知られるLipstick Killersが'97年に発表した1stアルバム(全18曲入)。
 バンド名からも彼らがDollsチルドレンであることは明白だが、所謂Trash Punk色は希薄であり、そのサウンドからはむしろOnly Ones,Jacobites,Suicide Twins,Dogs D'amour等先人達への隠せない愛情、憧憬が色濃く滲み出ている。曲調に合わせたメリハリあるプロダクションが欲しかったというのが本音ではあるが、Naruzy氏の書く「Lose Color」,「Sleep Baby Sleep」,「Flowers In My Diary」,「Sugar」,「Flowers On The Grave」等で聴かれる憂いと翳り、そしてロマンスを湛えたメロディは既に孤高の輝きを放っており、次作以降の更なる飛躍を期待させるに充分。
 
尚今作ではHiroshi The Golden Arm(ex .Golden Arms)が3曲、Little Johnnie(ex. Hong Kong Knife)が6曲で客演(Jo Dogリスペクトなギターソロが最高!!)。
LIPSTICK KILLERS
TITLE
ANGEL & SNAKES
JACKET
REVIEW
 冷たく乾いた音色を響かせるダークなギターサウンドを導入することにより、その地下世界に君臨する孤高の音楽性を決定的なものにした名作2ndアルバム。'00年発表。全13曲入。Little Johnnieが1stに引き続き2曲で客演。Great Jobs!!
 「Garland」,「All Beauty Must Die」,「I'm Going Home」,「Marie」,「Slave Of Snakes」,「Fake Suicide」,「Here She Comes」,「Red Haired Angel」等名曲揃いの今作では、従来からの翳りを帯びたメロディが更に暗黒の色彩感を強めつつ、ひたすら妖しく、時として呪術的に響き渡っており、唯一無比の個性を獲得するに至っている。ソングライティング面での充実ぶりもさることながら、一段と表現力を増したNaruzy氏の妖しく揺れるボーカルも耳に残って離れない。未だプロダクションに改善の余地を残しはするものの、前作での課題であったサウンドの平板さも大幅に改善されている点も好ましい限り。
HOWLING GUITAR
TITLE
HOWLING GUITAR
JACKET
REVIEW
 '01年に発表されたテキサス・レコーディングの2ndアルバム。(Dead Kennedysカバーを含む全10曲入。「Jet Back」なんてイカすネーミングの曲にニンマリ。)
 3ピース・バンドながら、異常なほどのハイテンションで攻めまくる暴走Jet Garage R&Rインストには圧倒される。唯一ラストの「Losers」がボーカル入りの曲となっているが、これがまた疾走感溢れる奇跡のキラー・チューンとなっており凄まじく格好良い!! 今後この路線の曲をもっと聴かせて欲しいところだ。ちなみにギタリストのHideki氏はレスポールJr TVモデルを愛用することからも伺い知れるように、相当Johnny Thundersリスペクト度が高いギターを聴かせてくれる。Great!!
MISSILES
TITLE
PLASMA ACTION
JACKET
REVIEW
 Jet Boys(Ono-Ching)と何かと交流の多いMissilesが'04年に発表した8曲入ミニアルバム。
 フロントマンであるTakaichi氏の強烈な個性が光る1枚。L.A.メタルかアニメタルかといった風情のキワモノボーカルとエキセントリックな曲名、日本語詞に注目が集まるところだが、基本は骨太なギターをフィーチャーしたハードにドライブするロックンロール!! (ガレージパンクの範疇で語られることも多いようだが、ハードロック的要素もかなり強し。)
 ちなみに収録されている「ニート・ニート・ニート」は御存知Damnedの超名曲カバー、そしてドラマチックに幕を開ける「クレイジーサンダー」はJohnny Thundersへの狂おしいまでのリスペクトソング。その過ぎた愛情には感動しつつも笑いがこみ上げてきます。
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